土星撮影のアナログ感がハンパない件。
土星はとても見ごたえのある天体だ
一般に見る美しい天体写真は超高価な機材で撮影した超美麗写真。
天体望遠鏡で同じ対象を見てもショボーンとするだけ。ぜんぜん見え方が違う。
その点、土星はイイ。50倍程度の倍率の入門機でも観察可能で、あの「輪っか」が
裸視(写真でなく)でしっかり観察できるとても見ごたえのある天体だ。
この写真を撮影したのは5月ごろ。
ヤフオクで1400円で落札した望遠鏡を使用したが当然自動追尾機能などない。
アイピースにカメラを押し付けて撮影する「コリメート撮影」だが、
月のように明るくないのでシャッタースピードは1/2秒。もちろん手ブレ必至。
どうやったら土星の写真が撮れるか
手ブレを防ぐには、まず三脚で固定するのが定番。
天体望遠鏡の三脚とは別にカメラ用の三脚を立てる。三脚が脚を絡ませつつ2つ並ぶ光景は異様。自由雲台で上手く角度を合わせてコリメートすると・・・ケシ粒のような土星が。よく分からないのでカメラ側でズーム。うん、土星確認。
が、あれよあれよと言う間に視界の外に。高倍率の視界内では星の日周運動も高倍率化され、星がグイングイン動く。ものの十数秒で視界から消えてしまう。
望遠鏡を動かして追尾。みつけた。
望遠鏡の三脚が軟弱なため、一度動かすと10秒ほど待たないと振動が収まらない。
シャッターを押すだけで手振れするので10秒セルフタイマー。
が、10秒も待ってるとまた視界の外へ・・・。
望遠鏡を動かして追尾。を繰り返していると今度はカメラの角度が合わなくなった。
自由雲台で再調整。見えているときに10秒セルフタイマーをしてもまた視界の外に逃げられるため、日周運動から推測してあらかじめ土星を視界外に。10秒経ったらちょうど真ん中にくるように・・・で、撮れたのが上の写真。
高価な機材を使った土星写真では土星本体の縞模様までクッキリ見えてまるで別物。
自動追尾の大口径の高性能な天体望遠鏡に冷却CCDカメラ(超高価!)なるものを固定してビデオ撮影して切り出しする手法が用いられる。
それに比べると我が手法、アナログ感ハンパなしすぎる。
「ビデオ撮影して切り出し」法でもやってみたが写真の方が解像度が高いようだ。
いろいろお化粧してこの程度まで。
手間はハンパなく掛かっているがお金は掛かってない。
撮影日時 2013/05/31 21:29
SANYO DMX-C6
シャッター速度 1/2秒
絞り F4.7
ISO感度 200
焦点距離 不明 望遠鏡と合わせておよそ100倍程度で撮影
望遠鏡
口径 114mm
焦点距離 900mm
アイピース Or18mm