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自動導入天体望遠鏡 セレストロン NexStar102GTレビュー

 

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激安自動導入天体望遠鏡

 セレストロン NexStar102GT は口径102mm・焦点距離1000mmの屈折式に自動導入・自動追尾機能を備えた経緯台式の架台が付属する天体望遠鏡だ。

新しいモデル102SLT(焦点距離500mmとコンパクト)が発売されたため、旧モデルの本機種は処分価格で販売されているよう。ヤフオクにて中古品落札時は18500円だった。102mmの屈折鏡筒だけでも20000円程度してもおかしくなく、自動導入の架台だけでも数万するのは当たり前。現在新品でも30000円程度で出回っているのはまさに「激安」と言える安さだ。

 自動導入のセッティングは簡単

コンピューターを内蔵したハンドコントローラーで操作する。自動導入するための初期設定である
「アライメント」は方法は複数ある。基本となるスカイアライメントでは2.5等星以上の明るい星を3つ視野の中心に入れるだけで設定が完了する。星の名前が分からなくても出来るので初心者には簡単である。ただし室内から観測する場合は視野が限られるため3つの明るい星を見つけるのには意外と苦労する場合がある。
他にツースター、ワンスターアライメント、惑星アライメントがあり、これらは設定は楽だが自動導入精度は下がる。

自動導入の精度は?

ハンドコントローラーに内蔵されている天体データーベースに位置情報が記録されており、自動導入設定さえしてしまえばあとは簡単に自動導入できる。メシエ天体はもちろん、NGC、SAO、星雲、星団、名前の付いた恒星、惑星など登録されており、コントローラーで選んでボタンを押すだけで自動的に導入してくれる。
自動導入の精度は高く、50倍程度で観察しているとほぼ視野内中心付近に入ってくる。極めて実用的なレベルだ。

 自動導入経緯台の追尾性能

アライメントをどこまで正確にするかと言うことに依存するが、数分程度は視野内に留めてくれるので高倍率で観測している時など非常に便利である。
モータードライブの赤道儀のように極軸(北極星)を中心にモーターで日周運動と同じ速度で回ると言うものではない。
コンピューターを内蔵し星の位置を計算で導き出し2軸モーターで前後左右に動き追尾していく。
そので問題となってくるのは長時間露出。経緯台のため赤道儀のように回転運動を追尾できないのだ。
つまり視野中心部はズレないのだが、視野周辺は実際には回転運動しているためわずかにズレて行く。
そのため10分、20分と言った本格的な長時間露出の場合、視野中心を極軸にしたような円を描くような写真になる。
ただし、数分露出のものを「加算合成」する方法で対応できるのではないかと思う。

電源

電源は単三電池8本(12V)。充電池はアルカリ電池より電圧が低い(1.2V)ことから充電池×8では動作に不具合が生じる可能性がある。純正アクセサリでACアダプタやカーバッテリーコードがあるが入手は困難のようだ。
当方では保有していたシガレットプラグコードの余剰品(電圧変換せずそのまま12V出力するシンプルなもの)とホーム電源(AC-DCコンバーター)を流用して稼動している。

セルスター(CELLSTAR)ホーム電源 TE-50S

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付属品・拡張機能

45度正立プリズムと25~4mmのアメリカンサイズ(31.7mm)アイピースが付属している。
付属のアイピースは視野が狭い廉価品のため出来れば別途プローセル等高性能なアイピース用意したい。
31.7mmバレルのアイピースであればヤフオクでも流通量が多く1000~2000円程度で入手可能である。
正立プリズムを外すとTリングが付いているのでマウント別のTマウント(1000~2000円程度)を用意するだけですぐに直焦点撮影が楽しめる。
さらにTリング部を外すと2インチバレルとなっているので様々さ拡張機器を取り付け可能である。
2インチアイピースも使用可能であるが、そのままでは合焦しない場合が多く屈折プリズムや延長筒などが必要になるだろう。
レーザーポインター式のファインダーが付属している。等倍だが通常のファインダーと比較すると極めて使いやすく精度も高い。

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操作性

三脚はスチールパイプのようであまり堅固な感じではないがブレが収まらないと言うことはない。
ピント調整ハンドルは動きが荒く、これだけはかなり使いにくい。
設置してピントさえ合わせてしまえばあとは基本的にハンドコントローラーしか使用しないのでブレも少なく快適そのもの。直焦点撮影をする場合はカメラ側が重くなり下がってくるため対物側にウエイトを付けてバランス調整する必要がある。当方ではホースバンドとSカンでウエイトをぶら下げれれるようにしてある。

類似商品

NexStarシリーズでは鏡筒の短い屈折式、反射式、マクストフカセグレン式、シュミットカセグレン式などがある。

 

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